奥田研究室

研究活動

研究テーマ(その1):効果的な発達・教育・支援プログラムの開発

キーワード:ABA(応用行動分析学)/ことばの獲得/早期介入/家庭療育/「心の理論」/学校教育(学齢前・小中学校)/学校教育(高等学校~)/行動障害への介入/強度行動障害/トイレット・トレーニング/余暇活動の支援/社会的スキル訓練/個別教育計画(IEP)/ペアレント・トレーニング/就労支援/ジョブコーチ/きょうだい支援

研究テーマ(その2):日常生活場面における行動上の問題解決支援技法の開発

キーワード:不登校、いじめ、非行、少年犯罪、矯正教育/子育て、虐待防止、ソーシャルサポート/不安、強迫性障害/美容、ダイエット/禁煙、セルフコントロール/高齢者の生きがい/バリアフリーな街づくり

研究テーマ(その3):行動コーチング

キーワード:メンタルトレーニング/スポーツコーチング/教師コーチング/生徒コーチング/ピアコーチング/ビジネスコーチング/キャリアコーチング/音楽コーチング

 私の主な専門分野は、応用行動分析学(Applied Behavior Analysis)です。家庭や学校等での臨床的課題、たとえば発達障害児者の教育臨床や福祉臨床、労働の支援などが挙げられます。本人や家族、学校の教職員に対する、心理教育相談、教育プログラムや効果的な援助方法の開発をしています。また、専門書や教科書の執筆・翻訳活動なども行っています。
 これまで、大学で学生の臨床研究指導や新しい教育プログラムの開発にかかわる研究、さらには地域における発達相談や学校教育相談など、いろいろな仕事をしてきました。
 特に、地域援助活動の一環として、学校教育現場での行動コンサルテーションを行い、全国各地で実践的なサポートを行っています。

 他にも、不登校、いじめ、非行、子育て支援、犯罪(災害)被害トラウマの回復支援や、不安、強迫性障害への行動療法による治療的介入、さらには美容、ダイエット、老年期の「生きがい」を支援するための臨床心理学的アプローチも行なっています。

 これらの諸問題にかかわるうち、行動コーチング(Behavioral Coaching)を用いて、さまざまな領域における「育成」や「学習」の成果を、実験データを取りつつ検証しています。野球、ソフトボール、サッカー、テニス、ゴルフなどのスポーツコーチングやメンタルトレーニングに始まり、学校での教師・生徒のためのコーチング、ピアコーチング、ビジネスコーチングなど、幅広い領域で実践を行っています。
  研究で用いる方法論は、応用行動分析学や行動療法のテクノロジーに基づいています。応用行動分析学の特徴は、「いかに目の前の問題を【解決】するか」というテーマに根ざしており、他の多くの心理学の分野のような「いかに目の前の問題を【解釈】するか」といったテーマは重要視していない点がユニークです。最も効果的かつ合理的に目の前の問題を解決していけるという点が応用行動分析学の魅力だったので、この分野を専門としました。世界的な潮流として、中堅からベテランクラスになると、親子への直接相談を後進の若手に任せることが主流ですが、技術的発展を目指して直接相談を継続しているのは国際学会でも見当たらなくなってきました。

 応用行動分析学による支援ニーズに応じるため、『ABAソリューション』というネットワークを構築し、子ども本人や保護者に対して、全国的な地域臨床活動(出張教育相談)を行っています。東南アジア、アメリカ・カナダ(北米各州)、アメリカ(ハワイ州)等への海外出張サービスも行っています。

資格(2024年3月27日現在):専門行動療法士、臨床心理士、自閉症スペクトラム支援士(EXPERT)

主な研究内容

【修士論文のテーマ例】
 自閉症児の言語行動と早期療育プログラム
 小学校における『いじめ』予防教育についての研究
 不登校生徒の再登校に向けての家族支援に関する研究
 高齢者の余暇活動支援に関する研究
【学部生の過去の卒業論文テーマ例】
 自閉症児におけるルール遊び-カードゲーム指導の事例-
 フリー・オペラント技法によるコミュニケーション支援
 児童における役割交代遊び-ボーリングゲーム活動を通して-
 ソフトボール選手のための行動コーチングについて
 学校や職場における『いじめ・ハラスメント』についての実態調査
 子育てについての親の「気構え」と「親指導受講態度」の関係