ABAソリューションの活動 No.4
■ABA日記■(2005年6月22日)
『Chicago ABA 2005』
ABA(国際行動分析学会)の年次大会に行ってきました。ちなみに、ABAは応用行動分析を意味するときには、「エー・ビー・エー」と読みますが、国際行動分析学会を意味するときには、「アバ」と読みます。ちなみに、ABAソリューションは「エー・ビー・エー・ソリューション」と読みます。
今回の学会では、自閉症児に対する視線(方向)の理解についてのテストと、効果的なトレーニング方法に関する研究発表を行いました。これは、「心の理論」と関連するスキルの一つとして位置づけられる課題ですが、どれぐらいの子どもにどのような指導を行えば獲得できるのか、データを示してプレゼンしました。
通常、大きな大会ですので、ポスター発表には3、4名、あるいは5、6名ほど来られれば良いほうだそうですが、今年はなんと30名近くの方が来てくれました。20部用意したハンドアウト資料が無くなり、ホテルで追加コピーしたり、学会後にメールでお送りしたりして対応しました。自分の拙い『武士道イングリッシュ』にもかかわらず、データ付きのプレゼンでしたので喜んでいただけました。
なにより嬉しかったのは、帰国してからアメリカの研究者や実践家のみならず、イスラエルのBCBA(認定行動分析士)のMichael Ben-Zvi、メキシコのグアダラハラ大学、Dr. Francois Tonneauなどから、自分の発表資料と指導教材そのものをくれとメールがあったことです。研究として興味・関心があるというニーズだけでなく、現地の自閉症児へのトレーニングに使ってみたいというニーズもありました。
「お人好し」と言われるかもしれませんが、自分としてはそんな風に思って頂けるだけでも有り難く、当然のごとく開発中の教材(絵カード版)そのものを無料で送って差し上げました。「さっそく使ってみます」との連絡がありました。自分の作った教材が、海外で利用されるなんて嬉しいじゃないですか。トレーニング場面で自分の教材が使われている場面を想像するだけで、臨床家冥利に尽きますね。
もっと良い教材・プログラムを開発していこうと思いました。